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研究推進体の紹介

 本研究推進体はシーズ探索部門、臨床試験部門、腫瘍治療部門の3つから構成されています。

 シーズ探索部門では、基礎研究により動物のがん治療薬として効果がある可能性のある物質の探索や、新規治療法の開発を日々行っています。また、それら結果に基づいて薬剤候補をなりうるものをより生体に近い臓器モデルとして3次元オルガノイドを用いることで検討します。

 シーズ探索部門で同定された標的候補については、臨床試験部門が安全性試験を行います。そして最終的には、安全性が充分に確認された物質・治療法について、動物医療センターに来院する難治性のがんに罹患した小動物を対象に、飼い主様の同意の元で臨床試験を実施することによって臨床的な評価につなげます。製品化可能なものについては、製薬企業と共同で実用化を目指します。また臨床試験部門は、本動物医療センターに2016年度に導入された高出力放射線治療器(リニアック)の最適プロトコールの探索を実施するとともに、上記で得られた物質との相乗効果についても検討します。

 腫瘍治療部門は、すでに数多くのがん症例を日常的に動物医療センターで診療しており、これまで外科手術、放射線療法、化学療法などを用いて治療を行ってきました。これまで通り動物医療センターに来院する担がん動物の治療にあたるなかで、臨床試験部門で効果が確立された新規治療法についてさらなる検討を重ね、より効果的ながん治療プロトコールの確立を目指します。

 本研究推進体では、上記のシステムを稼働させることにより、シーズ探索から臨床的な評価までをシームレスに行える、小動物のがん治療研究センターの設立を目指しています。飼い主の皆様にとっても、がんの先端治療を行う場所として社会的ニーズの高いセンターとなることを目指しています。

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